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不思議調味料ゆべしは、全国でも壱岐にしかない調味料だった

ゆべしPOP

「ゆべし」といえば仙台土産のくるみゆべしが有名なのかな。柚子は一切入っていないクルミの餅菓子で、クックパッドにレシピも載っています。

❀くるみゆべし❀

 

しかし、壱岐で「ゆべし」といえばコレなんです!

ゆべし中身

柚子の皮に醤油、砂糖、胡椒を加えてじっくりと煮込んだ佃煮のような保存食(薬味)、壱岐の代表的な郷土料理です。

このゆべし、全国見回しても壱岐にしかない珍しい逸品!!

珍しすぎて、美味しんぼにも「長崎の味」として紹介されたくらい。

「長崎の”甘さ”文化の到達点」

「ユズの香り、心地良い苦み、じんわりくる甘さ、そこに唐辛子の辛さ。素晴らしい取り合わせ」

「香気の素晴らしさと味の芳純さは格別」

「砂糖という外来文化とユズという土地の力の合わさった、まさにならではのもの」

-美味しんぼ98巻より-

 

しかし、甘さが影響してか、島では若者を中心にゆべし離れが・・・

今では、各家庭で作る風景も珍しくなってきている現状があります😢

我が家でもおばーちゃんが作ったゆべしを、主人は食べません。

今一度、ゆべしの良さを見直して、ゆべし文化を繋いでいきたいと思ったのが、最後かもしれない商店で「ゆべし」を取り扱おうと思った理由のひとつでもあります。

 

そんなゆべしの食べ方は様々で、お魚の薬味にしたり、お味噌汁に入れたり。

先日はおでんの大根につけて食べました。

主人のおばーちゃんは、ご飯に乗せて食べたりしています。

壱岐の焼酎と一緒にチビチビそのままつまむのもハマります。

 

お客様の声としては、おにぎりの具材にしたり、はんぺんにゆべしを塗って焼いただけでもお酒に合う味になったとか。以前ご紹介した、贈り物研究家 原田康子さんのゆべし記事もアレンジの参考になりますよ!

 

「ゆべし」は本当になんともいえない不思議な味(笑)なのですが、この商品こそ作り続け、伝え続けていきたい「最後かもしれない商店」の看板娘のような愛おしい存在です(*‘∀‘)ノ

 

不思議調味料ゆべし

不思議調味料ゆべし

食が豊かな壱岐島。高齢化、人口減少を抱え、いつまで手に入るかわからない商品が多数あります。

私たちの仕事は、壱岐島の「これが最後かもしれない商品」の魅力と、生産者であるおじーちゃん、おばーちゃんの知恵や、小さな農業を伝えること。その営みが続くように応援し、ゆくゆくは後継者となる人の出会いを引き寄せたいと考えています。目指すは「最後にならなかった商品」が壱岐島に生まれることです。